映画「ラ・ラ・ランド」ネタバレあり編「夢追い人に乾杯を」
と、いうことで「たかが映画以下略」のコーナー
ラ・ラ・ランドのネタバレあり編
夢い追い人に乾杯を、と歌うシーン
どれほどそれが惨めで愚かでも、
どうか夢追い人に乾杯を、という歌詞は胸に迫る
それはピースの又吉さんの小説「火花」の芸人達すべての敬意のようでもある。
途中途中の楽曲自体もなんかすごくよかった気がしますが
(特にバンド組んでライブで歌うときのスポットライトバーンのあの歌声は超カッコよかった。
その後のシーンで、あんなバンド組むのがあんたの夢なの!と迫られるから
あれ、あれで感動しちゃいけなかったの(;'∀')と思った)
結局あの話、
バッドエンドだったのかなんなのか。
どちらも夢をかなえた点で、
最悪ではないし、子供と接するあの幸せをみると、
あの恋愛自体は切ない終わりを迎えたけれど、
互いに夢を選んだゆえにかなわなかった恋ですが、その代償に大きな夢を得た、
と考えられる。
大人の見方をすれば、人生で一度ある大恋愛、ただそれだけ。
ネガティブな見方をすれば、夢を手に入れたとしても、あの恋の代価に適うものだったのか?
・・・ということではないか。
少なくても同等の価値があるくらい、やはり一時の恋とは尊いものであり、
なにものにも測ることはできない。
夢、他人の評価軸に合わせ、自分を磨き手に入れる地位と名声、
恋、自分の高揚した感情にまかせ押し進める幸福、
どちらが正しいも、どちらが賢い、もないのだろう。
それは結果論でさえないのではないか。
ただそんなすべてが愛おしく思える。
それがこの映画のメッセージなんじゃないだろうか。
まあ、なんにせよ、刺さるねーこの映画は。
ノリの割にはエンディングを丸投げしてくる。
対称的なのか作品賞を取った「ムーンライト」のほうも
なんか折に触れて刺さり方を考えさせられる。
考えると、いい対決だった、ムーンライトとラ・ラ・ランド。
指原莉乃さんが感銘を受けた、ということは
彼女も同じような恋と夢に、想いを持っているのだろう。
なにかを得ればなにかを失うんだとしたら、
人間に「ベストエンディング」を感じ取る力なんてないんじゃないだろうか。
今あるものに足るを知る、今を感謝する、
つつましくも、ありふれた考えである。