新海誠監督「秒速5センチメートル」はすんごいことしてる。そんな終わりで大丈夫か?
ブログの読者さんのコメントで
「秒速~」が一番いい!というので
一度見ているものの、注意してみることにした・・・・
初見では
なんか雪で電車止まって、それでも待ち人が待っててめでたしめでたし・・・・
あ~山崎まさよしだよね~、くらいの感想だった。
この映画
構成に少し捻りがあってきちんと1話~3話までを繋ぎ続けないと、もしくは途切れた話が
一気に繋がる感覚がないと観れない。
ただの青春のほろ苦い記憶の羅列にしか思えないのだ。
これを注意深く見ると、
映像表現としてすごいことをしている、と思えた。
「救いのないバッドエンディング」としか言えない絶望を扱った文学的作品だ。しかもそれを映像で表現している。
こうみると「君の名は。」がハッピーエンドでよかった、と思える。
この映画を少しネタバレ覚悟で書くと
切ない恋愛。それをいつまでもいつまでも(おそらく10年以上のスパンで)患い続ける孤独と絶望。
まず、人は他人をどれだけ愛しても、無力。
絶望した人間に惹かれる他の人間も美しく、また無力。
最終的には永遠と思える時間を引きずり続ける主人公の男。
山崎まさよしさんの「ONE MORE TIME,ONE MORE CHANCE」をいつまでも生きる。
愛した人が送った言葉「あなたはきっと大丈夫」があまりに幼く拙(つたな)く、無力で残酷。それでいて力強い。
主人公の男は大丈夫なのだろうか?
なかなかとんでもないダークな作品をよくもぶっこんでいる。
というのが二度目の感想でした(*‘∀‘)