M-1グランプリとワイドナショー「松本人志のコメントにはなぜあれほど影響力があるのか?」
M-1グランプリ2019
優勝は「ミルクボーイ」さん!
(画像はオフィシャルサイトより)
それにしても審査員の松本人志さんの恐るべき影響力が注目されるが、その原因がハッキリとわかった。
簡単に言えば
「発言の一つ一つが大ボケで面白いのでボケないで真面目なことを言った場合の重みが違う」のだ。
当日朝の「ワイドナショー」で
情報通の「駒井千佳子」さんが
「私もサブスクリプションでオッケーGoogleのスマートスピーカーを使っていて」
という話から
「ピカチュウと話したいというとピカチュウが出てきて、10万ボルト!というとピカピカ〜とやってくれるんですよ!」
に対して
「その月の電気代なんぼやん」(松本)
という一個のコメントの斬れ味が凄まじかっ
た。
だから記憶に残るし注目が集まる。
M-1の1組目の「ニューヨーク」さんに対して
「ツッコミがもっと怒っていて欲しかった
ああいうツッコミは好きじゃない」というコメントで激烈に2人が凹んでしまう、という場面もあった。
松本さんがあまりに慌てる2人をみて焦ってフォローしているところにも人柄が出ていて最終的にそれ自体がネタっぽくなって終わるというとても「良い笑いの空気」になっているのが素晴らしかった。
決勝のネタの後
「かまいたちは仕事も増えるよ」
と言ったのは確実に票を「ミルクボーイ」に入れる示唆(フラグ)かと思ったが、
票を審査員がみな「ミルクボーイ」に入れる中、唯一「かまいたち」に入れていたのは、
ミルクボーイが勝つと思うけど、狂気を含んだ複雑な表現をするかまいたちの笑いが好きだよ、という意味だった。
あの人の掲げる笑いの哲学で
本当に笑いを武器にして
影響力を持つのは
無数のボケの積み重ねが受け入れられて
信頼を得ているということのだろう。
改めて、松本人志さん恐るべし、
と思った。