中学生作家鈴木るりかさんの「さよなら、田中さん」はすごかった。
と、いうわけで
話題沸騰中の文学界の若き天才と言われる
中学生「鈴木るりか」さんの
「さよなら、田中さん」を読み終えた
ふつーに泣いた。
(最後は家で読んでよかった(;´∀`)
ふつーにすげーと思った。
「わかりやすく」を心がけたというのがとても重要なことなのだと
改めて理解できた。
こうした文章というものはわかりやすく、かつただ説明だけでない描写や
言葉独特の美しいないしは珍しい表現を愉しむのが大事なのだとよくわかる。
すごいのが登場人物のニートに対して「人見知りして可愛い歳でもないだろうに」
という言葉を主人公の田中さんが思うこと。
す、すげーぞこの作家、と素直に思う。いったい何者なのだろう。
そんでいったいいつ「さよなら、田中さん」なのだろう?と
思いながら読んでいると
ああ、田中さん、が名前変わるのね、、、、違う?
いや、これは・・・
とこの一冊の中での構成が実に見事で
完全に主人公「田中花実(たなかはなみ)」のファンになってしまっている。
描かれているのは「人情」
そして貧しさにも負けないことの美学がある。
改めて考えると「いそうでいない」人がきちんと配置されていて
リアリティの中に巧妙な仕掛けがある。
貧乏哲学を持つお母さん、愛があり知性がある。
バカ笑いしている貧乏人っていうのは実はとても鋭く頭がいいのかもしれない。
中学生作家という同時代性も含めて
とてつもなく魅力的で考えさせられる、すんごい作家だと思う。